2025年4月、車検制度が大きく変わった
2025年4月、車を所有するすべてのユーザーに関わる大きな制度変更が行われました。
それが「車検を受けられる時期が “1か月前”から“2か月前”へ拡大された」というものです。
これまで、車検は満了日の1か月前からしか受けられず、忙しい人が“気づいたら間に合わない”というケースも少なくありませんでした。しかし今回の制度変更により、より柔軟に車検のタイミングを選べるようになり、利用者だけでなく整備工場やディーラーにとってもメリットの大きい改革となっています。
本記事では、
- なぜ「2か月前」へ変更されたのか
- どんなメリットがあるのか
- どんな点に注意すべきか
- これからの車検制度はどう変わるのか
などを、車に詳しくない人でも理解しやすいように解説していきます。
これまでの車検制度:1か月前ルールの問題点
旧制度の基本
以前の制度では、車検は満了日の 1か月前から 受けることができました。
たとえば、満了日が5月20日であれば、4月20日以降にならないと車検の手続きや検査を受けることができません。
この「1か月」という枠は一見すると十分に思えますが、実は多くの利用者にとって不便を生む原因になっていました。
なぜ「1か月前」は不便だった?
- 予約の混雑が集中
月末や繁忙期になると予約が取りづらく、希望の日時に入れないことも多い。 - 仕事や家庭の都合と合わせづらい
忙しい時期に車検のタイミングが重なると、車を預けること自体が難しい。 - 整備工場側の“繁忙期偏り”
特に3月(年度末)は全国の整備業者がパンク状態になり、長年にわたり課題となっていた。
ユーザー・事業者双方が感じていたストレス
ユーザーにとっては「時間が取れない・希望日が埋まっている」といった不満が多く、整備工場にとっても「短期間に仕事が集中して品質維持が大変」といった問題がありました。こうした不満を背景に、今回の改善が検討されてきたのです。
改正内容のポイント:2か月前から受けられる
変更の正式内容
2025年4月以降、車検は 満了日の2か月前から 受けることが可能になりました。
つまり、これまでの「1か月前」よりも さらに30日早く 車検のタイミングを選べるようになったというわけです。
対象となる車両
基本的には、これまで車検が必要だった自家用車・商用車・会社の車両など、すべてが対象です。
適用タイミング
2025年4月以降に満了日を迎える車から適用されています。
車検満了日の扱いはどうなる?
ここは重要なポイントです。
早く受けても“満了日は変わらない” ため、車検の有効期間が短くなることはありません。
なぜ改正されたのか?背景にある3つの理由
制度改正の背景には、以下の3つの大きな理由があります。
車検予約の集中を緩和するため
1か月前ルールでは、どうしても予約が特定時期に集中し、利用者に負担がかかっていました。これを解消するために、2か月という余裕が設けられました。
整備工場の業務を平準化
3月や9月などの繁忙期に作業が集中しすぎると、品質の確保や十分な説明が難しくなることも。期間が伸びれば工場の負担も軽くなり、丁寧な整備がしやすくなります。
利用者の利便性向上
- 出張前に済ませたい
- 旅行前に点検も兼ねたい
- 仕事の繁忙期を避けたい
など、より柔軟に予定を組めるようになることで、多様な生活スタイルに対応できるようになります。
新制度のメリット:ドライバー・整備工場はこう変わる
ユーザーのメリット
- 予約が取りやすくなった
- 希望の時期に合わせやすい
- 旅行や帰省前に早めの安全点検ができる
- 修理や部品交換も余裕をもって依頼できる
企業にとってのメリット
社用車や営業車を複数台持つ企業では、車検時期を分散することで業務停止リスクを軽減できます。
整備工場・ディーラーのメリット
- 作業の平準化
- 顧客対応の質向上
- 予約管理の効率化
誰にメリットが大きい?
特に恩恵が大きいのは、
- 忙しいビジネスパーソン
- 車を頻繁に使う営業職
- 社用車を複数台管理している企業
です。
注意点:2か月前車検になっても気を付けるべきこと
満了日は変わらない
「早く受けると損をするのでは?」と思う人もいますが、満了日は変わらないので安心です。
自動車税との関係
車検とは直接の連動はありませんが、年度の変わり目に受ける場合は税の時期と重なる点に注意。
保険・メンテナンスとの兼ね合い
車検と同時に保険や点検の見直しを行っている人は、スケジュールがずれる可能性もあるので調整が必要です。
3月の混雑はゼロにはならない
フリート車両などの関係で、年度末の混雑が完全に解消されるわけではありません。
早く受けても費用が安くなるわけではない
費用が変わることはありません。スケジュールが柔軟になる、というメリットと理解しましょう。
車検のベストタイミングはどう変わる?
2か月の猶予をどう使う?
- 希望日に合わせて予約
- 長距離運転前に早めに受ける
- 修理と同時に済ませる
など選択肢が増えます。
ディーラー車検 vs 民間整備工場
日程に余裕があることで、どちらに依頼するか比較する時間が持てるのもメリットの1つ。
ケース別おすすめ
- 忙しい人:早めの予約でトラブル回避
- 法人車両:年間のスケジュール調整がしやすい
- 古い車:部品発注が必要でも余裕をもって対応できる
整備工場に聞いた「実務的な変化」
- 予約管理の負担が軽減
- 部品の発注や取り寄せが計画的に
- 1台あたりの作業品質が安定
- 長期的な顧客関係の構築がしやすくなる
今後の車検制度の動き:オンライン化・簡素化はさらに進む?
デジタル車検証が導入され、オンライン化は今後さらに加速すると見られています。
整備の進行状況や車両情報が電子化されれば、車検の手続き自体もより簡単になっていくでしょう。
2か月前車検は、ユーザーにも整備業界にもプラス
今回の制度変更は、
- ユーザーの利便性向上
- 整備業界の安定化
- 車の安全性向上
と、多くのメリットがあります。
「どのタイミングで受けるべきか」を考える必要はあるものの、これまで以上に自由度の高い選択が可能になったのは大きな進歩と言えるでしょう。
これから車検を迎える人は、ぜひこの“2か月前ルール”を上手に活用してみてください。
