自動車業界は現在、大きな変革期を迎えています。若者の車離れが顕著となっている近年は、ガソリンの高騰なども相まって車を所持するひとが減少傾向にあります。
しかしそのような中でも、車に熱い情熱をもっているひとがいます。車好きのみなさんは、単に車を所有しているだけでなく、車に対して深い興味や愛着を持っている人のことを指します。
自動車業界の現状
最近では日産とHONDA、両社が共同発表会見をおこない、経営統合に向かっていると思ったら、それらが破談になるなど自動車業界も揺れています。日産自動車は、2024年度上半期の決算では大幅な減益を記録し、業績の悪化がみられます。グローバルでの生産能力の削減や人員削減などのリストラ策も発表しています。
主に北米と中国の販売不振、市場のニーズに合わせたモデルの投入遅れ、販売戦略の誤りなどに加え、日本国内では車の販売数が減っていることがあげられます。
日産自動車をはじめとした自動車業界は厳しい時期となっているのです。
生産・販売台数の動向
2023年の四輪車生産台数は前年から14.8%増加し、899万9千台となりました。これは5年ぶりの増加ですが、2018年以降は減少傾向が続いており、長期的には依然として厳しい状況です。販売台数の減少要因として、半導体不足や部品価格の高騰が挙げられます。
半導体不足の影響
デジタル化の進展に伴い、自動車以外の業界でも半導体の需要が急増しています。しかし、供給が追いつかず、世界的な半導体不足が続いています。この結果、自動車の生産遅延や販売台数の減少といった影響が出ています。
需要の変化
ガソリン価格や保険料、駐車場代の高騰により、車の維持費が増加しています。また、カーシェアリングやレンタルサービスの普及により、特に都市部では車を所有しない選択をする人が増えています。これらの要因が需要減少につながっています。
人手不足
少子高齢化や若者の車離れにより、自動車業界で働く人材が不足しています。特に自動車整備士の平均年齢は40.2歳と高く、若手人材の育成が急務となっています。
デジタル化への対応
自動車のデジタル化が進み、コネクテッドカーや自動運転技術の開発が活発化しています。しかし、これらの技術を支えるソフトウェアやシステムに精通した人材が不足しており、対応が求められています。
トレンド「CASE」、自動車業界の今後
自動車業界の今後を語る上で、「CASE」というキーワードが重要です。これは以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。
Connected(コネクテッド) | 車両のインターネット接続や他の車両・インフラとの連携。 |
Autonomous(自動運転) | 運転者の介入を最小限に抑えた自動運転技術。 |
Shared(シェアリング) | カーシェアリングやライドシェアなどの共有経済。 |
Electric(電動化) | 電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの環境対応車の普及。 |
これらの要素が今後の自動車業界の方向性を示しています。 自動車業界は、これらの課題やトレンドに対応しつつ、持続可能な発展を目指しています。技術革新や新たなビジネスモデルの導入が求められる中、業界全体での取り組みが必要となります。
車好きの特徴
車業界が厳しい中でも車が好きという人たちは多くいます。そのような人たちに自動車業界は支えられているともいえます。車が好きな人といえば、下記のような特徴がみられるでしょう。また車好きの中にも、「運転派」「カスタム派」「鑑賞派」「レース好き」など、さまざまなタイプがあることが考えられます。
車に対する知識が豊富
- 車種、メーカー、スペックに詳しい
- エンジンや駆動方式、チューニング方法を理解している
- 最新の車の情報を常にチェックしている
運転が好き
- ドライブが趣味で、休日は遠出することが多い
- ワインディングロードや高速道路を走るのが楽しい
- 運転技術を磨くことに興味がある(ドリフトやサーキット走行など)
車を大切にする
- こまめに洗車やメンテナンスを行う
- オイル交換やタイヤ交換などの基本整備が自分でできる
- 車内を常に綺麗に保ち、カスタムするのが好き
車のデザインや歴史に興味がある
- クラシックカーやスポーツカーが好き
- 特定のメーカーやモデルに強いこだわりがある
- 車のデザインやエンジニアリングに魅力を感じる
モータースポーツが好き
- F1、WRC、スーパーGTなどのレース観戦が趣味
- 実際にサーキット走行をしたり、走行会に参加することがある
- レースゲームやシミュレーターで運転を楽しむ
車好き同士の交流が好き
- カーイベントやオフ会に参加する
- 車に関する話題で盛り上がるのが好き
- 仲間とツーリングに行くことがある
こだわりが強い
- 好きな車種やブランドが決まっていて、それを強く推す
- 車のカスタマイズにこだわり、細部まで理想を追求する
- 乗る車に対して強い愛着を持っている
車好きで知られる有名人
自動車業界の強力な味方ともいえる車好き、有名人にはどのようなひとがいるのでしょうか。車好きな有名人は世界中に多くいますが、日本や海外の著名な人物も含めて紹介します。
日本の車好き有名人
所ジョージ
超がつくほどの車好きで、自身のガレージ「世田谷ベース」に多数のカスタムカーを所有、アメ車や旧車を愛し、独自のカスタムを施すことでも有名です。
河口まなぶ(LOVECARS!TV!)
自動車ジャーナリストが運営する本格派YouTubeチャンネルでは、最新車種の試乗レビューを豊富にみることができます。
中谷明彦(中谷塾)
元レーシングドライバーで、自動車評論家としても活動しており、YouTubeなどのメディアを通じて車の魅力を発信し続けています。
木村拓哉
車好きとしても知られ、ポルシェ911やクラシックカーを愛用、ドラマやCMでも運転シーンが多くみられます。
舘ひろし
愛車遍歴がすごいことで有名な俳優で、若い頃からアメ車やバイクにも強いこだわりを持つ。
海外の車好き有名人
Jay Leno(ジェイ・レノ)
世界有数の車コレクターで、ガレージには200台以上のクラシックカーやスーパーカーが並んでいます。YouTubeチャンネル「Jay Leno’s Garage」では、自身のコレクションを公開しています。
Lewis Hamilton(ルイス・ハミルトン)
F1ドライバーとして知られていますが、プライベートでもハイパーカーをコレクションしています。ラ・フェラーリやマクラーレンP1、パガーニゾンダなど超高級車を所有。
Doug DeMuro(ダグラス・デムーロ)
アメリカのYouTuber、作家、コラムニスト、作家、そしてインターネット起業家です。デムーロの焦点は自動車産業にあり、彼の自動車レビューに焦点を当てたYouTubeチャンネルの登録者数は492万人を超えています。車のディテールや使い勝手をユニークな視点で車の特徴を紹介します。
Tom Cruise(トム・クルーズ)
『ミッション:インポッシブル』シリーズでもカースタントを自分でこなすほどの車好きで有名です。ブガッティ、ポルシェ、クラシックマッスルカーなどを所有しています。
Shmee150(ティモシー・バートン)
高級車やスーパーカーを詳しくレビューしたり、自身のスーパーカーコレクションなどをYouTubeで披露しています。
まとめ
車好きな有名人は、単に高級車を所有するだけでなく、カスタムしたり、コレクションしたり、サーキットを走ったりと、それぞれの楽しみ方を持っています。
YouTuberの中でも、レビュー系・カスタム系・ドリフト系・スーパーカー系など、さまざまなジャンルに分かれていることがわかります。